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一人ひとりのペースを大切に

株式会社ぺーす

 代表取締役 久保田聰美

代表取締役からのご挨拶

 

 「ときどき入院、ほぼ在宅」という言葉をご存知でしょうか? 国が目指すこれからの社会を象徴する言葉です。この言葉を聞いて地域住民の皆さんはどんなイメージをもたれるでしょう。自分の地域ならば大丈夫と思ってもらえる地域創りはできているでしょうか。

「地域包括ケア」「2025年問題」等 病気や障害を持っていても、年を重ねても安心して暮らすためのシステム創りに向けて、今 社会は向かっています。「2025年問題」と銘打って団塊の世代が75歳以上になる年をひとつの目標の年と捉えて社会システムの整備がスタートしているのです。その象徴ともいえる医療・介護関連一括法案成立からちょうど1年後の6月18日に「株式会社ぺーす」は生まれました。たとえ、日本の国が財政難になった事をきっかけとして生まれた施策であったとしても地域で暮らす人が安心して「ほぼ在宅」で暮らせる社会の実現を目指し、その中で自分たちに何ができるのかを模索しています。

 私たちは看護職です。住民の皆さんが看護職に期待することは何でしょうか。医療、介護の専門職、仲間たちが看護職に求める役割は何でしょうか。そろそろ病院中心の看護の殻を破る時期が来ているのではないでしょうか。

どんな地域で暮らしていても「ときどき入院、ほぼ在宅」の社会を実現するには、急性期、回復期、維持期、施設、在宅とあらゆる場で活躍する看護の連携が不可欠になってきます。これまでは急性期を中心とした病院で活躍していた看護師の知恵や技が在宅にも不可欠です。診療報酬の誘導により急速に増えている「医療依存度の高い患者」への対応に終始するのではなく、生活者であるその人を全人的にとらえる看護の原点ともいえる視点が重要になるのではないでしょうか。そして在宅で働く看護職側からも患者さんの代弁者として、もっと積極的におうちでの患者さんの生活を伝える発信力が必要なのです。

 そこで、既存の訪問看護の枠にとらわれず、看護が様々な専門職のハブ機能(つなぎ役)を果たすことのできる在宅医療コーディネーター機能を持った訪問看護ステーションを目指して、「訪問看護とぎ」を開設いたしました。中央区日本橋という地域は江戸時代からの古い歴史を大切にしながらも外部からの住民にも優しい目線と粋な配慮を感じる街です。そんな地域に根付くコミュニティを大切に育み地域の皆さんに「とぎ」があって良かったと言っていただける日を目指しています。

 

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